更新情報

留学後の身の廻りのことが一通り終わったので、徐々に記事の数を増やしていきたいと思います。

気になることやご相談などございましたら、プロフィール上にメールのリンクがあるので、Eメールを介してご連絡ください。

これから夏にかけて、留学の選考試験を受けようとご検討されている方、少し先にはなるけれどもご子息を留学させたいと考えられている方など、ぜひ微力ではありますが、お力になれればと思います。

('16/03/13)

現地のYFUからのサポート

 現地には地域ごとに地区委員さんがいて、様々なサポートを施してくださります。

 担当の地区委員さんというのは、よその国からやってきた自分のことを、いろんな家庭に紹介して、やっとのことでホストファミリーを見つけてくださった方なので、本当に頭が上がりません。

 そういった経緯から、ホストファミリーとの関係を一番気遣って下さります。ホストと折り合いのつかない問題が生じた際などに、気軽に相談できるので、単身で留学している学生にとっては、とても頼りになります。
 例えば、現地で生活するのに必要なことについて、きめ細やかにアドバイスして下さるので、非常に助かります。僕の場合は、プリペイド式の携帯を使うために必要なことを事細かに説明して頂いた記憶があります。

 個人的なサポートに加え、その地域にステイしている留学生同士で交流を深める催しを開いてくださります。アメリカなんかは、ヨーロッパ、アジア、ブラジルなどから多様な国籍の留学生がやってくるので、非常に面白いです。

 普通にアメリカに行ったらアメリカ人の知り合いしか出来ないですが、YFUというコミュニティに属していると、派遣先国のことについて学ぶだけにとどまらず、様々な国の人々と交流することが出来ると思います。

 個人的には、ある中国人の男の子と親しくなって、将来のことや国同士の関係などについて話せたことが、とても新鮮でした。


 現地の治安やホストファミリーとの関係について不安に思う方もいるかもしれませんが、50年以上の長い歴史の中で、様々な形でYFUは現地でのサポート体制を充実させてきたので、基本的には安心して生活を送ることが出来ますし、万が一のことがあってもしっかりと対応できる柔軟さがあると思います

YFUのオリエンテーション

 YFUでは留学前の準備として、一泊二日の宿泊型オリエンテーションが二回行われます。

 オリエンテーションの冒頭ではELTiSを全員必須で受けます。最低要求スコアに達している場合においても出来る限り良いスコアを取っておくことでホストファミリーの選定に優位に働くので、選考後も2度チャンスが与えられているというのは学生にとって非常にありがたいことだと思います。

(特に中国や北欧からの留学生は満点近くを取るのが当たり前なので、ベストは尽くしましょう。)

 ただ1泊2日という時間の制約もあり、スケジュールは結構過密です(笑)
 スケジュールの大半は、学生とリターニー(帰国した先輩)で少人数のグループを作り、ディスカッション形式で進行していきます。

 基本的には、現地での規則・語学と表現力の向上・ホストファミリーとの生活などについての必要な知識を、リターニーの手助けを得ながら、学生同士で話し合っていきます。
同じグループで一緒になった子達とは仲良くなって、留学中やその後も連絡を取り合うことも多いです。


 短い時間ながらも、実際に留学していた先輩の体験談を直接聞けるというのは非常に貴重なことで、自分が1年間どうやって現地で過ごすかを思い描くための素晴らしい機会だと思います。またホストファミリーが無償で学生を受け入れるという交換留学の基本的な価値観に沿って、オリエンテーションを統括するリターニーもボランティアで参加しているので、色んな面で勉強になります。

 

 

YFUとAFSの選考試験

 ('16/03/12更新)

 留学中にYFUとAFSとを比較しながら書き綴った記事の閲覧数が非常に多かったので、高校留学を検討している方にとって、非常に気になるところではあると思います。

 僕は両団体を受け(AFSは残念ながら不合格)かつAFSで留学した友人が何人かいるので、少しそのことをもとに書いてみようと思います。

  まず選考試験ではテスト (ELTiS: 下記参考) を受けるのですが、特にアメリカに行きたい人は、一定のスコア (8割以上推奨) をクリアしていることが現地の高校に受け入れてもらう為の最低条件なので、出来る限り高い点数を目指しましょう。
 日本以外のヨーロッパや中国などからの留学生は非常に優秀なので、皆ハイスコアを揃えてきます。どちらも面接があると思いますが、基本的にテストの結果が大きな比重を占めるので、試験日まで対策本などを用いて準備をしっかりすることが大切です。

 最近は志願者数が減少傾向にあるので、要求スコアを満たしていない場合でも、出発までにクリアすることを前提に、合格を出すことがあります。しかしながら、そういった学生は語学面での適応が比較的遅れ、現地で苦労することが多いようです。英語が出来るのに越したことはないと思います。

 またどちらの団体も面接を設けています。

 ただしYFUの場合は英語での面接 (口頭試問形式) と三者面談が通常はあります。AFSの場合は面接官数名に対し、学生一人という形式でした。(自分が数年前に受験した時)

 面接では基本的に学生の留学に対する意欲やヴィジョンを問うもので、ペーパーテストに比べると、点数的な比重はそんなに重くはないと思います。ですから、まずはELTiSの勉強をしっかりとし、選考試験に臨むことが大切です。

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ELTiSとは?

ELTiS(English Language Test for International Students)は、アメリカの高校の授業を受けるために必要な「聴き取り能力」や「読解能力」があるかどうかをチェックする、英語力判定テストです。SLEPに替わる新たな英語レベルチェックテストとして2013年にCSIET(The Council on Standards for International Educational Travel。国務省が認可した高校生交換留学プログラムの実施団体について、毎年の運営状況を評価している組織)が採用しました。
文法・語法や長文・会話の理解に加え、計算や統計などを含む一般教養問題を英語で解答するという要素が加わっているのが特徴です。全米の高校が交換留学生の受け入れにあたり、今後、ELTiSのスコア提示を求めることになります。
AFSの年間派遣プログラムでアメリカ留学するにはELTiSで8割以上の正答率が求められます。
アメリカ国別情報

ELTiS 内容

  • 試験時間:約80分(休憩なし)
  •  
  • 構成と問題数:
  •  ▼リスニング24問(約30分)
  •   Part 1: Follow Classroom Directions
  •   Part 2: Comprehend Mathematical Language
  •   Part 3: Understand Classroom Dialogue
  •   Part 4: Listen and Respond to Academic Lectures
  •  ▼リーディング26問(約50 分)
  •   Part 1: Demonstrate Vocabulary Knowledge
  •   Part 2: Read a Graph
  •   Part 3: Read and Respond to Academic Texts
  •  
  • 解答形式:リスニングは三者択一、リーディングは四者択一のマークシート
  •  
  • 満点:フォームによって異なります

ELTiSの参考問題

参考問題が公開されていますので事前に取り組んだうえで受験してください。参考問題は、リスニングを含めて約30分です。

ELTiS受験ガイド

資格試験対策などを行っているトフルゼミナールが、ELTiS対策用の受験ガイドを作成・無料配布しています。トフルゼミナールのサイトからも請求できます。
また、受験ガイド内の実力診断テストは、音声ダウンロードできます。

ELTiS 無料講習会

●「ELTiS One Day 無料クラス」(トフルゼミナール主催)

専門講師がELTiSの傾向や学習法などをお話しします。トフルゼミナールのサイトよりお申し込みいただけます。参加無料です。

現地校の授業内容

 (留学中の記事 13/01/19)

  交換留学の醍醐味ということで、今回は授業について話そうかなと思います。


 ということで、僕が今取っている授業から紹介していきたいと思います。
簡潔に
代数 (Algebra3+Trig / Pre-calculus)
英語 (English 11th)
AP 化学 (Advanced Placement Chemistry)
政治 (US government & comparative government)
体育 (Team Sport)
歴史 (US History)
二学期からは
心理学(Psychology)
経済学(Economics)
を政治と体育に代わって取ります。

  さて、まずアメリカの高校というのは、知っている方も多いと思うのですが、試験だけでなく普段のassignment, quiz, testが重視されます。

例えば僕の英語のクラスにおいては、
Assignment 10%
Quiz 40%
Test/ Essay 50%
これらにExamの結果が足されます。
明確に数字が見えるのは非常に公平でモチベーションにも繋がりやすいのですが、やはり常に数字を見ながら勉強を継続するのは、多くの人にとっては大変なことです。僕自身も最初は非常にそれを気にしすぎて、体調を崩してしまうなんてこともありました。(その他にも理由はいくつかあると思いますが) とくに大学の単位に直接繋がるクラスは毎日のように課題が課され、Test&Quizもこなさなければいけないので非常にタフだと言えます。日本のようなばーっと授業を終わらせて、はい、試験というスタイルとは相異なるシステムではありますが、勉強させる環境、勉強しなきゃいけない環境はやはりアメリカの方が優れていると思います。(このことに関してはアメリカの大学は更にハイレベルな要求をします。

  少し話がそれましたが、カテゴリー別に各教科について触れてみたいと思います。

1. Math
巷では、アメリカの数学は超簡単だ!といったようなことをよく耳にします。確かに高2で因数分解やってる友達がいるので、簡単ですね(笑)しかし、一概には言えません。一番難しいと言われるCalculusは日本で言う微積や3Cまでの基礎事項にアメリカに特有のスタイルが含まれ、加えて日本の大学教養レベルの数学も頑張れば単位がとれるので、断定は出来ません(笑)結局、日本のように様々な分野が含まれる複雑な問題などは一切なく、基本問題で構成されているので、Calculusであれ、しっかりと自学自習が出来れば大変なことではないはずです。

2. English
日本の英語教育を受けてきた高校生が、第一言語が英語であるアメリカで英語の授業を受けることは非常に根気のいることです。この分野だけに関しては、いくら出発前に準備をしたとしても、すぐに適応するのは不可能だと思います。アメリカの"国語"というのは古いAmerican Literatureの小説を主に取り上げるので、基礎の論説文を中心に学んできた日本人にとっては、ボキャブラリーはもちろんのこと、第二言語でストーリーを把握し、visualizeすることは非常に難しく、また不合理なことです。しかしながら、こちらの英語の授業を通して、自分の無知さを認識し、奮起して努力することで、自分にとっての大きな力になることは確かです。

3. Social Science
多くの高校留学生が語るのが、US history US Government (or Politics) は難しいということです。その他の社会科学の分野は努力でカバー出来ますが、アメリカ特有で、幼い頃からそれらのバックグラウンドを把握しているアメリカ人にとっては、非常にadvantageの大きいジャンルだと感じます。しかし、そういった歴史や公民を含めた、アメリカ特有の視点を持つ学問を学ぶことは、紛れもなく新たなアイデンティティを自分の中に生み出すことに繋がると思います。

4. Science
この分野は日本人が圧倒的に優れているといっても過言ではないです。日本人にとって少しやっかいなのはアカデミックな単語を暗記することくらいです。とくに計算が多く含まれる物理化学は小学校レベルの計算力 (関数電卓が使えるので計算力など必要無いのですが(笑)) と単語の暗記を怠らなければ、また生物に関しても、対訳を使って継続的に勉強すれば、しっかり習得できます。

  ここまで四分野に分けて少しアメリカの高校の授業というのはどういったモノかを少しだけお伝えしてきましたが、全体的な印象を通して言えることは、日本の高校の課程をしっかりこなす事が、何事に関しても、前提にくるということです。

  留学するにあたって、英語を勉強することはもちろんのこと、”英語で”何を勉強するかも大切な要素だと思います。

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(追記:16/03/13)


 留学から 3年ほどが経って、理工系大学に進学することになりました。


 今振り返ると、現地校で履修していた化学の授業がきっかけで興味を持ち始め、帰国後も化学を学び続けた結果、化学オリンピックの国内大会で賞を頂き、また入試で一つの武器にすることが出来ました。

 留学時代に自分が書いたエッセイやレポートを見返すと、下手くそな英語で書かれているものの、必死に食らいつこうと泥臭く頑張っていた自分の姿が思い起こされます。失敗ばかりしていたけど、あの時の自分がいたからこそ、今自分がこうして化学のような好きな分野に熱中し、それを強みとして、将来世界で活躍したいと思えるのだと感じています。
 
 変わりたいと思う自分がいるなら、留学に1年間を投資してみるのもいいのではないでしょうか。

YFUとAFSについて

 日本には大きな団体が二つに分けて存在します。
 一つ目は AFS というどこかで聞いたことがあると思う団体です。この団体は一番歴史のある留学団体です。遡ること第二次世界大戦。傷病兵の救護活動を目的とした団体、American Field Service が戦争のない世界を目指したことがきっかけとなり、交換留学制度を始めたそうです。
この団体は歴史と同じように世界の様々な国々とのネットワークを持っており、アメリカに限らず、独自の文化を持ったヨーロッパや中南米の国々などに毎年日本からの派遣を行っています。また交換留学がまだ盛んでない国々などを派遣強化国と呼び、派遣生への財政面での優遇などの措置をとっていることも大きなアドバンテージかなと思います。
AFSは文科省の支援/公認を受けて、近年に公益財団法人となり、今までの功績が国からしっかりと認められています。
 二つ目は YFUという団体です。僕自身はこの団体を通して、アメリカへ留学をしております。YFU
 Youth For Understanding の略称のことであり、異文化交流に重きをおいている団体です。AFSに比べると知名度は少し低く、派遣先のネットワークもアメリカとドイツが中心といった感じではあります。(しかじ、各国から生徒が集まりますので、横の繋がりが広がることは確かです!) しかし、中身としてはAFSと殆ど似ていると断定していいと思います。(留学生活への適応のための独自のカリキュラムを除いて) こちらは主に外務省の支援を受けており、ミシガン州で創設されたこともありまして、アメリカ派遣の場合は北部の地域への比重が多いことも特徴だと思います。

 さてここまで長々とAFS & YFU について話してきました。
両団体の大きな利点は、
1. 国からしっかりと認められている。
2. 日本で多くの仲間を作れて、現地でも各国からの仲間と交流できる。(派遣生総数が多いため)

もちろん他の小規模な団体もそれはまた個性があって良いと僕は思います。しかし、人脈を広げることや現地でのサポート(安全, ホストチェンジ, 相談)などを考えると圧倒的にこの両団体がより親身であることは確かだと思います。
是非、高校留学をご検討される際はまず AFS YFU を調べていただければと思います。